2026/10/05
火災に強い家づくり~ 大切なご家族と住まいを永く守りぬくために
愛媛県四国中央市で高耐震・高断熱の注文住宅を建てさせて頂いている、カジワラホームの髙橋です。
昨年、大分市佐賀関の住宅地で発生した大規模火災。
住宅など196棟が焼損とされた痛ましい火災は、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
火災は家での火の不始末だけが原因で起こるものとは限りません。隣家からの延焼が原因で自宅が思いもよらぬ災害を被る可能性もあります。
日本の新築住宅では、木材が構造体の木造住宅が約7割になります。ただ、「木造の家は火災に弱い」という印象を多くの方がお持ちかと思いますが、実は木造でも火災に強い家づくりは可能です。
例えば【省令準耐火構造】であればコンクリート造やレンガ造と同レベルの耐火仕様と言われております。
省令準耐火構造とは、独立行政法人住宅金融支援機構が定める防火性能を持つ構造のことで、建築基準法にて定められている「耐火構造」「準耐火構造」と並ぶ基準のひとつです。木造住宅では、この省令準耐火構造が耐火構造として一般的に採用されていおり、火災が発生した際建物の被害を最小限に抑えるための耐火・防火性能を備えた構造で建てられることが大きな特徴です。
ここからは省令準耐火の特徴を細かくお伝えします。
▢省令準耐火構造の主な特徴①


隣家からのもらい火による火災を防ぐため、屋根に不燃材料を使用し、外壁・軒裏を耐火構造にするなど、屋根・外壁・軒裏を防火性の高い構造にします。

火の通り道となる床や壁、天井の下地に不燃材の石膏ボードを使用して延焼を防止します。

壁の内部に木材や断熱材のファイヤーストップ材を設けることで、上階や他室に火が燃え広がるのを食い止めます。

省令準耐火構造によって構造材に火が燃え移るまでの時間を稼ぐことで避難や初期消火を行うことができ、ご家族の命を守り、大切な住まいの被害も最小限に抑えることができます。延焼を抑えられるので、自宅の被害だけでなく隣家への被害も最小限にできます。
▢省令準耐火構造の主な特徴②

同じ木造住宅でも、省令準耐火構造に適合した住宅は火に強いため、火災保険も大きな割引が設定(約半額になる)されています。
建物の構造によって火災の被害には差があるため、火災保険の保険料は構造ごとに料率が異なっています。
主に以下の3種類に区分されます。

省令準耐火構造は、この火災保険の構造級別の中の「T構造」に含まれます。これは、コンクリート造・コンクリートブロック造などと同じ構造区分です。また、T構造には準耐火構造や耐火構造の住宅も含まれます。
一般の木造住宅は「H構造」ですが、「T構造」の方がこの「H構造」より保険料が割引になります。住宅ローンをご利用になる場合、火災保険の加入は必須となっており、現在の火災保険最長加入期間は5年で、最長でも5年ごとの更新が必要です。近年の災害頻発にともない保険料も増価傾向にある中で、決して安くはない保険料という家計の負担を約30年~35年の間軽減してくれる点は大きなメリットでもあります。

ただ、省令準耐火構造にもメリットだけでなく当然ながらデメリットもあります。
・建築コストがかかる
・自由度に制限がかかる
■建築コストがかかる
省令準耐火構造の建物は、不燃性の材料や耐火構造を採用するため、一般的な木造住宅よりも建築コストが高くなる点がデメリットです。
省令準耐火構造に適合させるには、様々な要件を満たさなければなりません。通常よりも使用する建材も多いため、条件を満たすのに必要なコストが発生します。
したがって、通常の住宅に必要な費用に加えて、これらのコストが発生するのは大きなデメリットです。ただし、省令準耐火構造は準耐火構造より基準は高くなく、メリットの方が多い構造といえます。
■自由度に制限がかかる
省令準耐火構造には素材に関する取り決めがあります。したがって、場合によっては家づくりで叶えたいことと、省令準耐火構造の基準を両立させられない可能性に注意が必要です。
例えば、省令準耐火構造では延焼の可能性があるところを不燃材で覆います。基本的には床以外の木材を不燃材である石膏ボードで被覆することになるため、自由度に制限が発生する可能性があります。

このような写真の空間にすると、見せ梁などのデザイン性が制限されるのではないかと思われるかもしれませんが、カジワラホームでは「一般社団法人 日本木造住宅産業協会」に加盟し、木を露出した状態でも省令準耐火構造とできる仕様にも対応しております。
それにより省令準耐火構造をクリアしながら、お客さまのご要望に沿ったデザイン性の高い空間づくりも実現が可能です!
~まとめ~
家づくりにおいて、防火・耐火性能についてはあまり注目されにくい部分かもしれません。しかし、万一に備え、防火・耐火性能の高い家づくりで、大切な命や財産を守れるのは大きな安心感につながります。
カジワラホームでは、標準仕様で「省令準耐火構造」を取り入れているため、「外部からの延焼防止」や「各種防火」、「他室への延焼遅延」などの耐火性能を有した住宅です。
一般的な木造住宅より初期の建築コストはかかりますが、長期的な視点ではメリットが勝る工法でもあります。ご予算や間取りの希望と合わせながら、安心して暮らせる構造部分もじっくりと考えて、是非お家づくりを進めていってみてください!












