2026/11/03
お墓の倒壊から生まれた!? 日本の耐震設計の原点「静的震度法」
こんにちは!カジワラホームの梶原久夫です。愛媛県四国中央市で高耐震・高断熱の注文住宅を建てさせて頂いている、カジワラホーム代表の梶原です。
家づくりを検討される際、誰もが気になるのが「地震への強さ」ですよね。実は、日本の耐震設計の歴史をさかのぼると、今から110年以上前、「墓地に規則正しく並んだお墓」の観察から始まったことをご存じでしょうか?
1914年(大正3年)、東京帝国大学の佐野利器(さのとしかた)先生が『家屋耐震構造論』という画期的な論文を発表しました。これが日本の耐震設計のすべての原点です。当時、大きな地震の揺れの強さを精密に測る「地震計」はまだ全国にありませんでした。
そこで佐野先生が目をつけたのが、四角い石が積み重なった「和型の墓石」だったのです。

複雑な揺れを「横から押す力」に割り切った大発明(静的震度法)
地震の揺れは、本来は時間とともに複雑に揺れ動く「動的な波」です。しかしそろばんや計算尺しかなかった大正時代、そんな複雑な計算を解くことは不可能でした。
そこで佐野先生は、「地震の破壊力を、建物に真横からかかる一定の押し込み力(風圧力のような静的な力:F=kW)とみなして計算しよう」という数理的割り切りを行いました。これが「静的震度法」です。
1923年 関東大震災での証明と世界初の法律化
佐野理論を基に設計された近代建築(旧日本興業銀行など)は、1923年の関東大震災(M7.9)で街が火の
海・瓦礫の山となる中、無傷で生き残りました。これにより翌1924年、世界で初めて「水平震度0.1(自重の10%の横力に耐える)」が法律に義務付けられたのです。
身近なお墓の観察から始まった耐震設計。
しかし、この「ガチガチに硬い壁を増やして横力に耐える」という方法には、やがて大きな壁が立ちはだかります。
次回はその限界を破った「新耐震基準」のお話です!












